Endo Scientific Calculator
関数
三角関数
三角関数を実行する前に,角度モードを確認します.本機の角度モードは「度」 [deg]と「ラジアン」[rad]の二つだけです.
角度モードはファンクションエリアの[D/R]キーで切り替えます.現在の状態はステ ータスエリアに表示されます.
計算:sin(30o)=
操作:(degモード) [sin] 30 [=]
解答:0.5
※一つの数値を引数に取るとき,関数に括弧は必要ありません.
計算:sin(π/2)=
操作:(radモード) [sin] [( ][π] [÷] 2 [=]
解答:1
※π/2を引数に取るときは明示的に括弧を挿入します.閉じ括弧は本機のルールとして省略できます.
逆三角関数は三角関数の裏にあります.もちろん,結果は角度モードに依存します.
計算:(degモード) sin-1(0.5)=
操作:[sin-1]
.5 [=]
解答:30
逆三角関数は多値関数ですが,本機は以下の「主値」を返します.
radモード | |
sin-1 | -π/2 < θ < π/2 |
cos-1 | 0 < θ < π |
tan-1 | -π/2 < θ < -π/2 |
degモード | |
sin-1 | -900 < θ < 900 |
cos-1 | 00 < θ < 1800 |
tan-1 | -900 < θ < 900 |
[→Deg]の裏と[→Rad]は角度換算機能です.[→Deg]は現在の解を[Deg]表示の角度と見なして180/πを掛けます.同時に,角度モードが[RAD]だった場合それを[DEG]に変更します. [→Rad]はその逆の機能を持ちます.
解答:30
操作:[→rad]
解答:0.5235987
双曲線関数
双曲線関数は,以下の様に定義される関数です.
sinh(x)=(ex-e-x)/2
cosh(x)=(ex+e-x)/2
tanh(x)=sinh(x)/cosh(x)
キーの割り当ては[hyp]キーと三角関数キーの組み合わせです.結果は現在の角度モードに依存しません.
計算:sinh(1)=
操作:[hyp] [sin] 1 [=]
解答:1.175201194
逆双曲線関数は[2nd] [hyp]と三角関数キーを組み合わせて下さい.
計算:sinh-1(1)=
操作:[2nd] [hyp] [sin]
1 [=] (表関数の刻印で表示)
解答:0.881373587
指数・対数
計算:loge(3)=
操作:[ln] 3 [=]
解答:1.098612289
計算:eAns=
操作:[exp] [Ans] [=]
解答:3
計算:log10(1000)=
操作:[log] 1000 [=]
解答:3
計算:103=
操作:[10x] 3 [=]
解答:1000
一般の対数は[logxy]キーが用意されています.[logxy]は領域型関数で,xを入力したら[→]で「底領域」を抜け,yを入力します.
計算:log2(8)=
操作:[logxy] 2 [→] 8 [=]
解答:3
ネイピア数eは,「eの1乗」で表現します.
計算:e1=
操作:[ex] 1 [=]
解答:2.718281828
累乗・累乗根
累乗は[xy]キーで実行します.xには任意の正の実数,yには任意の実数を代入できます.
計算:2.53.5=
操作:2.5 [xy] 3.5 [=]
解答:24.70529422
裏にある[x√y]キーです.xには任意の正の実数,yには任意の実数を代入できます.
計算:3√8=
操作:3 [x√y] 8 [=]
解答:2
逆数・平方根・2乗
よく使う関数である[x-1],[√],[x2]はそれぞれ独立したキーが割り当てられています. 関数電卓の一般的ルールから言えば[x2]の裏に[√]を配置するべきなのでしょうが,これは大変不便です(実際不便な関数電 卓はたくさんあります).
計算:22=
操作:2 [x2] [=]
解答:4
[x-1]は1/xと同じ意味ですが,厳密に言えばこれは前置型の関数です.
計算:2-1=
操作:2 [x-1] [=]
解答:0.5
[x-1]と[x2]は組み合わせて使うことが可能です.「逆2乗」は物理学で良く出てくる計算です が,ちょっとした小技でキーインが随分楽になります.
計算:1/22=
操作:2 [x2] [x-1] [=]
または2 [x-1] [x2] [=]
解答:0.25
[√]は後置型関数で,括弧を使わなければ直後の数値の平方根を取ります.
計算:√4=
操作:[√] 4 [=]
解答:2
計算:√4×4=
操作:[√] 4 [×] 4 [=]
解答:8
計算:√(4×4)=
操作:[√] [( ] 4 [×] 4 [=]
解答:4
座標変換
デカルト座標(x,y)から極座標(r,θ)への変換には[Pol]を,極座標(r,θ)からデカルト座標(x,y)への変換には[Rec]を使い ます.二つの座標はカンマ[,]で区切ります.計算結果は自動的にX,Yのメモリに格納されますので再利用が容易です.
表示の切り替えは[=]キーを押すことで交互に切り替わります.
計算:(x,y)=(√3,1)を極座標に変換(degモード)
操作:[Pol(] [√] 3 [,] 1 [=]
解答:R=2
操作:[=]
解答:θ=30
計算:今の計算結果をデカルト座標に逆変換
操作:[Rec] [RCL] [X] [,] [RCL] [Y] [=]
解答:X=1.732050808
操作:[=]
解答:Y=1
[Pol],[Rec]は解を二つ持つ関数ですから数式中で使うことはできません.
操作:[Pol] 2 [,] 3 [ )] [+] 2 [=]
解答:Syntax Error
[Pol]の戻り値はr,[Rec]の戻り値はXです.ラストアンサーとして直ちに再利用できます.
操作:[Pol] 1 [,] 1 [=]
解答:R=1.414213562
操作:[Ans] [x2] [=]
解答:2