東海大学理学部 遠藤研究室

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2021/12/10 Optics ExpressにDPALの研究成果が掲載される


半導体励起アルカリレーザー(Diode Pumped Alkali Laser=DPAL)の研究論文が昨年に続き,著名な論文誌Optics Expressに掲載された.今回のテーマは基礎的なもので,DPALの物理を解明するのに欠かせない,Cs原子とメタン,エタン,プロパン分子間の衝突緩和の断面積をパルスレーザー誘起蛍光測定法により決定したものである.私の今までの研究成果は「世界初」や「世界最高」という枕詞がつくものが多かったのだが,今回は,それらに比べれば大変地味なものである.しかし,こういった地味な研究は誰かがやらなければならないし,ずっと後になっても参照されるのがこういった研究なのだ.科学の発展に貢献できたという満足感はこちらのほうが高い.

論文の本文には結果だけを掲載したが,今回はじめてSupplemental Materialに裏の苦労話を書いた.これが,Reviewerに評判が良かったのが論文掲載にこぎつけた理由の一つと考えている.