関数電卓博物館
CASIO fx-39
メーカー | CASIO | 11/12/12初出 | |
型式 | fx-39 | ||
発売年 | 1978年 | ||
販売価格 | 不明 | ||
動力 | 単三×2 or ACアダプター | ||
表示方式 | 蛍光表示管 | ||
コレクション 付属品 |
ソフトケース(電子版マニュアルあり) | ||
本機は,広島のIさんから提供を受けたものだ.入手のいきさつおよび内部構造については別記事を参照されたい. 現代の「標準電卓」の機能を全て備えた機種.ここに来てCASIOの関数電卓は一応の完成を見た,と言って良いだろう.もちろん,演算子の優先順位も「加減」<「乗除」である. ヴィンテージ関数電卓の権威,VOIDWAREによれば,CASIOが初めて「裏の関数」を装備したのはこの機種だろう,ということだ. かつては存在し,現在では消えてしまった秀逸なユーザーインターフェースである[EXP]キーと[π]キーの共用もこの機種からである(VOIDWAREより). 角度モードの切り替えは側面のスライドスイッチ.現在の関数電卓では見ることはできないが,これも失われてしまった古き良き伝統だ. VOIDWAREからの引用を続けるが,面白いことに本機は座標変換機能,順列・組み合わせ計算機能を持っているのだが,キーにその刻印がない. 考えられる原因として,プログラムROMを外注に出していて,外注先が汎用性のあるチップを使ったので余計な機能が付いていた,とか,後継機と同時開発していて,機能としては実装していたが外装の印刷工程には間に合わなかったとか,色々な想像をめぐらせるのもまた楽しい. 後継機fx-120と同じキー操作で出来るそうなのだが,確かに順列・組み合わせは計算出来た.一方,座標変換機能の方は使い方がよく分からなかった. 操作性としては基本的には現在売っている「標準電卓」,Canon F-502GやSHARP EL-501Jと何ら変わることは無い.試しに,何日かデスクの上に置いて使ってみたが,問題無く使えている. |