電磁気学特論(SPM)
第1章 マクスウェル方程式と電磁波
平面波の電磁場分布
上の図は,平面波の電場,磁場の分布を幾つかの断面で示し,時間変化が分かるようにアニメーション化したものである.この図に電磁波の特徴を見ることが出来る.
- 電場,磁場は常に直交しており,同じ位相で振動している.
- ある一つの面に注目すると,電場強度,磁場強度は正弦関数的に変化している.
- 空間的な電場,磁場強度の分布は「~」になっている.
- そしてその「~」がある速度で移動しているように見える.実は,これが光の速さcなのだ.しかし,実際に何かが移動しているわけでは無いことには注意しよう.
球面波の電磁場分布
この図は球面波が伝搬する様子(教科書p15)をアニメーション表示したものだ.赤と青はそれぞれ逆向きのベクトルと理解して欲しい.中心に電気双極子があり,図の上下方向に振動している.電磁波が球面状に放出されている様子がよくわかる.電場,磁場ベクトルはどちらも球の表面に沿うベクトルで,互いに直交している.Poyntingベクトルは当然放射状. 北極,南極方向の電磁波強度が0であることに注目しよう.横波は波源を揺する方向と同じ方向には放射されない.これが,Brewster角を理解するキーポイントでもある.