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電磁気学特論(SPM)

2004年 2005年 2006年

レポート課題1 出題 04/21

※4/21 出題にミスがありました.問題を以下のように訂正します.

図のように,一様な電場中に一巻きのループコイルが置かれており,電流が流れている.この系の,コイルと同一平面上のPoyntingベクトルの様子を描きなさい. 方法は任意とする.

※電場のベクトル記号は面倒なので描かなくても良し.

\includegraphics{clip000}

講評:

  • 今回は正解者がほとんどでした.全員が問題訂正に気がついてくれたのでほっとしました.
  • 正解の一例はこちら.ユニークな解答例がこちら
  • しかし,なぜPoyntingベクトルがこのような分布になるのか考えた人はほとんどいませんでした.「エネルギーの流れ」という観点から面白い解釈ができるのに.正解者の一例はこちら.電流とポテンシャルの関係が逆だが,大目に見ましょう.
  • コイル内部の磁場強度を厳密に計算した豪傑者がいました.これは拍手.(1) (2) (3)

レポート課題2 出題 05/11

以下の二つの問のうち,どちらか一つを選んでレポートにまとめなさい.
提出締め切り:5/19(木)授業開始時刻.

(Q1の方を高得点とする.余力のある人は両方解答すればA++としよう.)

  • Q1: 教科書の(1.100式)
\begin{displaymath}
\phi(r, \theta, t) = \frac{P_z e^{i\left( {\omega t - kr} \r...
...frac{ik}{r} + \frac{1}{r^2}} \right)\cos \theta \eqno{(1.100)}
\end{displaymath}

がポテンシャル形式のMaxwell方程式

\begin{displaymath}
\left( {\nabla ^2 - \epsilon \mu \frac{\partial ^2}{\partial t^2}}
\right)\phi = - \frac{\rho }{\epsilon } \eqno{(1.71)}
\end{displaymath}

の解であることを示しなさい.


  • Q2: 図のように,誘電率,透磁率の異なる界面をまたぐ小さなコインの様な領域を考える.

界面における電場,磁場の境界条件から

\begin{displaymath}
H_{1t} = H_{2t}
\end{displaymath}

が成り立てば

\begin{displaymath}
D_{1n} = D_{2n}
\end{displaymath}

が自動的に成り立つことを示しなさい.用語の定義などは教科書を参照のこと.

講評:

  • Q1,Q2の両方解答してくれた人は6人いました.予想より少し少ない.
  • Q1正解 (1) (2)
  • Q1はびっくりするほど面倒な計算だったでしょう.それだけに,項が全て消えたときに味わう感動もひとしおだったと思います.中には,何処かの教科書で見つけたとおぼしき解答もありましたが,別に禁止はしていません.それも実力のうちです.
  • Q2正解 (1) (2)
  • Q2はそれほど難しくはないはず.でも,授業で教えて教科書に書いてあるにもかかわらず,全く別の解き方をしている人がいました.答えが間違っていた人はBにしてあります.

追加問題 05/22

教科書p27の,「臨界角を超えて入射した波の反射率の絶対値が1になることを証明してみなさい」をやってみよう.物理21研究室の赤いポストに提出すると,レポート点として評価されます.

レポート課題3 出題 06/02

提出締め切り:6/16(木) 17:00までに21研のポストへ.授業開始時に直接渡してもよい.

問:複素形式で書かれた減衰する正弦波,

\begin{displaymath}
E(z) = E_0 \exp(-i k'z)
\end{displaymath}

を,$E_0$ = 1.0,$k'=(6.0-i0.1)$という条件で,$0<z<5$の範囲でグラフに書き なさい.手書き,ソフトウェア使用などの手段は問わない.

解答はA4の白紙または方眼紙を横向きに使い,表紙等は付けないで1枚のシートに学籍番号,氏名,解答のグラフのみを書くこと.

講評:

  • 今回は簡単だったようで,ほとんど全員が正解でした.
  • 変わったやり方をする人がいるかと期待しましたが,ほぼ全員がMathematicaを使ってきましたね.こう言うところで「遊ぶ」人が私は好きなのでちょっと残念.
  • この課題はMathematicaのコンテストではありませんが,特にスクリプトの使い方が優れたものを正解者からピックアップ.正解 (1) (2)
  • 中には,道具に使われている情けない解答もありました.Mathematicaは便利な道具ですが,間違った入力には間違った出力を返すだけで,それを指摘してくれるわけではありません.

「武器はあくまで道具よ …(中略)… でも、武器の弱点を忘れないで。武器はあくまで拡張されたものだということを。あなたたちが人を殺し、破壊するのであって、武器がそうするわけではないことを。つまり、自分がすべてだということよ。武器を持っていようと持っていまいと」-R.モーガン,『オルタード・カーボン』(田口俊樹訳)

レポート課題4 出題 06/23

以下の二つの問のうち,どちらか一つを選んでレポートにまとめなさい.もちろん,両方解いても良い.

提出締め切り:7/7(木) 17:00.授業開始時に提出,または21研のポストへ.Q2は一見すると簡単そうだが,つまらない内容なら「B」以下となる.Q1は,とにかく答えが合っていれば「A」.

Q1: 図(1)のような中空の矩形導波路の,カットオフ周波数が1.50GHzになるように$a$を決定しなさい.次に,この導波路を比誘電率2.50の誘電体で満たしたときに カットオフ周波数は何GHzになるか計算しなさい.

Q2: 矩形導波路が実用されている例を一つ挙げ,それについて調べなさい.特に,矩形導波路のどのような特性がその応用に適しているかを調べるのがポイント.

講評:

  • ほとんどの人がQ1を選んで来ました.みなさん,手堅いですね.ただし,全員が正解というわけではありません.正解 (1) (2)
  • 教科書にミスがあり,「周波数」と「角週波数」の定義が曖昧でした.従って,0.628mとした解も正解とします.教科書の修正は電磁気学IIのerrataを参照して下さい.
  • Q2に果敢に挑んだ諸君のうち,優秀な解答をここに示します.(1) (2)
  • 意味も分からずただ何かを写してきただけ,と言うものには高得点を与えません.同じ写すでも,意味が分かっているのが最低条件.読めばわかります.

レポート課題5 出題 07/07

以下の二つの問に答えよ.どちらか一つだけしか出来なくともレポートとしては認める.

Q1: 教科書の中に出てきた数式の中で,最も印象深かったものを取り上げ,その理由 について説明しなさい.レポート用紙1~2枚が目安.

Q2: 図5.19で,スクリーン上の像が打ち消し合う干渉になっているときは,光源から出て いるエネルギーが消滅しているかのように見える.しかし,これはエネルギー保存則に違反している.一体どういう事だろうか.1ページ以内の解説の形で解答しなさい.

提出締め切り:7/28(木) 期末試験会場.それ以前に出来た人は21研ポストに投函すれば受け付ける.第1回~第4回のレポートも,事情によっては受け付ける.そのときは理由を一言レポートに添えること.